たまに家でうどん打ちしてたけど、たいていは精米屋さんで打ってもらっていた
こんまい時(昭和20年代)は、うどんは家で練って打っちょったで、年寄りが。1m四方くらいの打ち台があってな、たまになんかあったら作っりょった。でもウチは田んぼしよったけん、たいていは忙しゅうて、めったなことではせなんだな。それよりは、近くに精米屋があってな。そこへどなして行っきょったか、「うどん打ってもろてこい」言われてお遣いしよったことの方が多かったわ。そこで打ってもろたんを持って帰って、ほんで3つくらい並んだ家のカマドで湯沸かしてな、片一方でダシ作って。そなして初めて、「いただきま~す!」やがな。
お店? その頃は行った覚えないのぉ。親にどっか連れられて出かけた時に、大衆食堂寄ったりとかは記憶あるけど、それがどこやったか言うたらわっせたわ。年に1~2回のことやったし、うどんを食べたかどうかも思い出せん。
私は中学済んですぐ大阪出たけん(昭和36年)……バイクのクソボロで走り回っりょった頃やしな、カミナリ族っちゅうんな、そんな感じよ。
こっち帰ってきたんが昭和42年で、その頃はもう家でうどん打ったりはしよらんかったかなぁ。その頃はもうこっちも高度成長期に入っとったから、お店もどんどんできよったんちゃう? オリンピック以降は、田舎も勢いついてたから。
最近? ほら、毎日行っきょるで、うどん屋には。こっちやったら「さぬきや」とか「元匠」とか。遠出したら「山越」「山内」「宮武」「川田」……有名な店はたいてい行っとるわ。走り回るんは、今でも好きやからな(笑)。