さぬきうどんのメニュー、風習、出来事の謎を追う さぬきうどんの謎を追え

vol.61 新聞で見る讃岐うどん

新聞で見る平成の讃岐うどん<平成15年(2003)>

(取材・文: 記事発掘:萬谷純哉)

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  • vol: 61
  • 2023.02.06

県内うどん店が続々と県外進出を開始!

 前年の「はなまる」「めりけんや」「さぬき小町うどん」の県外進出が起爆剤となって、2003年は「こんぴらや」と菓子卸の「喜田」が相次いでセルフチェーンの全国展開を開始。さらに単独店では「五右衛門」「宮武讃岐製麺所」「将八うどん」も東京に進出。県内では「うどんタクシー」も始まって、「讃岐うどん巡りブーム」はいよいよ「讃岐うどんビジネス活性化」の局面に入ってきました。

 ではまず、2003年のメディアで扱われた「讃岐うどん特集」の概要から。

【全国雑誌・書籍】

(4月)
●ライフスタイル誌『一個人』(KKベストセラーズ)が、「極旨讃岐うどん味巡り」と題して、讃岐うどんを18ページの大特集で掲載。(案内人:田尾和俊)
<掲載店>がもう、わら家、さか枝、上杉食品、萬城屋、渡辺、橙家、なかむら、谷川米穀店、山越、長田in香の香、宮武、田村、おか泉、小縣家、松家、うどん棒、三徳、山田家、大円

(5月)
●単行本『食べればやせる讃岐うどんダイエット』発刊。(マキノヘルス)

(9月)
●料理雑誌『レタスクラブ』が、「讃岐うどんで麺めぐり」と題して讃岐うどんをカラー7ページで特集。(出演:麺通団)
<掲載店>長田in香の香、はなや食堂、かじまや、渡辺、宮武、竹清、いきいきうどん善通寺店、百こ萬、清水屋、こうめ、五右衛門、赤坂、宮川、味でこい

(11月)
●ビジュアル週刊誌『SPA!』(扶桑社)が、「本物の讃岐うどんを求めて」と題して讃岐うどんを6ページで特集。
<掲載店>東京麺通団、大阪麺通団、味でこい、岸井、清水屋、橙家

 定番の「讃岐うどん巡り」特集を掲載したのは『一個人』と『レタスクラブ』の2誌ですが、掲載店のラインナップを見ると、製麺所型の人気店に加え、メニュー等に特徴のある一般店や若手の店が目立つようになってきました。そして、「讃岐うどんダイエット」なる“トンデモ企画”も登場(笑)。まあ普通に考えれば「うどんを食べて痩せる」というのは物理の法則に反しているわけですが、あまりの讃岐うどん人気に便乗して、いろんな切り口の企画が出てきました。

【全国ネットTV】

(10月)
●NHK『にんげんドキュメント』で「るみばあちゃんの讃岐うどん」というタイトルで「池上製麺所」のおばあちゃんが紹介される。

 全国ネットのテレビは、グルメ番組やレジャー番組を中心に2000年頃からいろんな企画で継続的に「讃岐うどん」を扱っていましたが、NHKが『にんげんドキュメント』という硬派の番組で、小さな“小屋一つ”のような「池上製麺所」を1人で切り盛りする“るみばあちゃん”を紹介。「讃岐うどんブームも全国区でそこまで掘り下げられるようになったか」と、地元でも大きな話題になりました。

【県内書籍】

(3月)
●単行本『さぬきうどんに賭ける』発刊。(山田潔著・成山堂出版)

(11月)
●『さぬきうどん全店制覇攻略本2004年度版』発刊。(ホットカプセル)

【ローカルTV】

(3月)
●山陽放送『VOICE21』が、「あの店この店大集合 讃岐うどん&ラーメンの華麗なる共演Ⅱ」を放送。

(5月)
●山陽放送『VOICE21』が、「天下堂々!讃岐うどんの野望」を全国ネットで放送。(出演:恵俊彰、鈴木杏樹、太田浩介他)

 あと、四国新聞と西日本放送で『讃岐うどん遍路』の連載と放送が続いています。また、3月に「山田家」の社長が『さぬきうどんに賭ける』を出版し、讃岐うどん業界の方が“一家言”を執筆するという動きが起こりました。

 ではここから、新聞に載った讃岐うどん関連記事です。まずは、前年に全国展開を開始した「はなまる」「めりけんや」「さぬき小町うどん」の動きから。

「さぬき小町うどん」が東京進出開始

 この年、最初に動いたのが「さぬき小町うどん」。これまで札幌や新潟といった地方都市からチェーン展開を始めていましたが、2月にいよいよ東京進出を開始。併せて国分寺町の新工場も稼働を始め、増産体制を整えつつあります。

(2月1日)

東京にまた新チェーン店 さぬき小町うどん 県内企業同士競争激化も

 フォー・ユー(高松市)が100%出資する子会社「ティー・プロジェクト」のうどんチェーン店「さぬき小町うどん」が31日、東京都内に初出店した。県内うどんチェーンの東京進出は「めりけんや」「はなまる」に次ぐもの。讃岐うどんブームの中、県内企業同士の競争の激化も予想される。開店したのは「南池袋店」。同社の全国11店舗目で、既存店と差別化を図るため、県内のセルフうどん店と同じように客自信が麺ゆでを行う方式を取り入れた。初日に訪れた若者らも、店員のアドバイスを聞きながら、楽しそうに麺をほぐしていた。

 運営はフォー・ユー子会社の「フォファ」。麺は高松市春日町の工場から直送する。メニューはかけ(小・100円)やゆずねぎ、ぶっかけなど13種類。てんぷらなどのトッピングの他、おにぎりなどのサイドメニューも用意。110席を配し、年商1億8000万円を見込む。年中無休、営業は午前10時から午後11時。都内2号店「赤坂一ツ木通り店」も21日にオープンする予定で、6月末までに全国25店舗体制を整える。

(2月28日)

フォー・ユー 国分寺町のうどん工場、4月中旬に稼働 生産能力は3倍に

 フォー・ユーは27日、国分寺町国分に建設中のうどん製造工場について、4月中旬に稼働させることを明らかにした。昨年10月から全国展開するうどん事業を強化するのが狙いで、生産能力は現工場の3倍。…(中略)…同社は現在、東北地方や首都圏などにうどんチェーン店「さぬき小町うどん」を8店展開。6月末までに関西、中国、九州などで新たに計24店(いずれも直営)を出店する計画。3月には高松市春日町に県内1号店を出店する。…(以下略)

 「さぬき小町うどん」は2月現在で全国に8店舗、6月末までに32店舗に増やす計画ですが、香川県内では3月にオープン予定の春日店が1号店です。ちなみに、当時は「さぬき小町うどん」も「はなまる」も「めりけんや」も、全国すべてのチェーン店に香川県内で製造したうどんを配送していました。

「めりけんや」も新工場を増設、新しく「さぬきうどん職人」のFC展開も開始し、トルコに新店もオープン

 続いて「めりけんや」はこの年、多方面にかなり大きな動きを見せていました。まずは、製麺工場の増設と、大阪と東京の直営店を含む店舗展開の計画を発表。東京にFC事業本部も開設です。

(4月1日)

子会社のうどん店が好調 製麺工場を増設へ 生産量5倍に 全国展開の加速狙う(JR四国)

 JR四国は31日、宇多津町に製麺工場を増設すると発表した。首都圏に展開するセルフサービス式のうどん店が好調なことを受け、全国展開を一気に加速するのが狙い。11月中の稼働を目指しており、工場が完成すれば、生産能力は現工場と合わせて従来の5倍になるという。…(中略)…新工場はうどん店を運営する子会社めりけんや(宇多津町)の本社兼工場の北側に建設。1日の生産量は4万8000食で、現工場と合わせて50店舗分をカバーできる。

 併せて、2003年度内のうどん店展開の計画も発表。24日に大阪府吹田市の東急ビル1階に関西初進出となる直営店を出店する他、今夏には首都圏に直営店をオープンするなど、新たに直営店、フランチャイズ店などを15店を出店する。…(以下略)

(11月8日)

めりけんや、首都圏に初直営店 来月上旬、西武池袋線の2駅に

 「めりけんや」が12月上旬から、首都圏に初の直営店を出店する。合わせて、すでに展開しているFC店の強化も狙い、FC事業東京本部(東京都豊島区)を開設する。直営店を設置するのは西武池袋線の大泉学園駅と秋津駅の2カ所。…(中略)…2004年度中には首都圏を中心に計30店を目指しており、増産に向けて宇多津町に新たな製麺工場を建設している。

 一方、6月に「モンテローザ」とFC契約を結んで、「さぬきうどん職人」という名前の新しいFC店の展開を開始しました。

(6月6日)

讃岐うどん「めりけんや」、モンテローザとFC契約 東京・三軒茶屋に今日1号店開店

 JR四国の子会社で讃岐うどん店を運営する「めりけんや」(宇多津町)は、飲食店大手の「モンテローザ」(東京)とフランチャイズ(FC)契約を結んだ。「めりけんや」がFC展開に乗り出すのは初。FC1号店の「さぬきうどん職人」は6日、東京都世田谷区三軒茶屋にオープンする。…(中略)…モンテローザは、居酒屋「白木屋」「魚民」などの飲食店を全国に約1100店展開している他、FC事業としてレンタル店「TSUTAYA」も運営しており、「実績、店舗運営ノウハウなどに優れている」(同社)ことから契約に至った。三軒茶屋店はセルフサービス方式で、客席31席。営業時間は午前11時~午後11時。「めりけんや」は食材提供と経営指導を行う。…(以下略)

 さらに、トルコにオープンした讃岐うどん店にも、材料(半生麺とつゆ)の提供を始めました。

(8月26日)

トルコにうどん店来月オープン 「めりけんや」業務提携 日本人旅行客狙う

 JR四国グループでうどん店を経営する「めりけんや」(宇多津町)が、トルコのイスタンブールで讃岐うどん店を展開する。トルコのツアー会社が店舗運営し、同社が食材と運営ノウハウを提供することで業務提携した。オープンは9月18日。ターゲットは日本人旅行者で、JR四国の梅原利之社長は「長期旅行では日本食が恋しくなるもの。日本人の憩いの場になってほしい」としている。…(中略)…

 今回の海外進出は、ツアー会社「チグリスツアー」の役員で、JRグループのニューメディア総研(東京)の元関係者がトルコでのうどん店出店を希望したことがきっかけ。店舗は、観光客や地元住民らが集まるイスタンブール市街地にある高級衣料店「VAKKO」の2階に出店。四国の知名度を海外でも広めようと、のれんは徳島県のあい染め、どんぶりは愛媛県の砥部焼きを使用する他、屋号には高知県の観光名所を採用し、「さぬきうどん 四万十川」と決めた。

 食材は「本物の讃岐うどん」(梅原社長)にこだわり、「めりけんや」本社工場で製造した半生麺とつゆを空輸で調達する。営業形態はフルサービス方式で、客席70席。メニューは野菜てんぷらうどん、すだちうどんなどを用意している。価格は日本円で1杯1200円前後。1日約100食の販売を見込んでいる。…(以下略)

 「トルコに讃岐うどん店」ということで香川でも結構話題になりましたが、店名の「さぬきうどん 四万十川」には「讃岐うどんなのに高知か?」というツッコミも(笑)。トルコなら誰もわからないかもしれないけど、「ターゲットは日本人旅行者」とあるので、どこかから指摘が飛んできたかもしれません。

「はなまる」は上場計画が頓挫

 一方、「はなまる」は全国展開開始2年目にして100店舗を達成。これを記念して山田花子さんを「ミスぶっかけうどん」に選んでPRを開始し、さらなる店舗展開計画を発表しました。

(9月4日)

うどんPRに山田花子さん 「はなまる」が100店達成記念 「ミスぶっかけ」に選定

 8日の24時間テレビ(西日本放送)で110キロマラソンを完走した人気タレントの山田花子さん(28)が、讃岐うどんの「ミスぶっかけうどん」に選ばれた。県内外でうどん店を展開する「はなまる」(高松市、前田英仁社長)が100店達成を記念して選定したもので、山田さんは3日、渋谷店(東京都渋谷区)の一日店長として、讃岐うどんのPRに努めた。…(中略)…同社は3日現在で北海道から沖縄まで31都道府県に104店舗を展開。年内に160店、07年には1000店を目指している。また、04年の早い時期にニューヨークにも出店する予定。

 「めりけんや」「はなまる「さぬき小町うどん」の中では、「はなまる」が断然のスピードで店舗を増やしています。そして、この積極的な店舗展開計画のための資金調達を狙い、会社を上場する計画を進めていましたが…

(10月16日)

はなまる(高松)上場へ 設立から2年、うどんブーム追い風 静岡に工場建設計画

 全国でセルフうどん店を展開する「はなまる」(高松市)は15日、東京証券取引所からマザーズ上場の承認を受けたと発表した。上場予定日は11月9日。讃岐うどんブームの追い風に乗り、会社設立からわずか2年での上場となった。上場に伴い、公募新株の発行と株式売り出しを実施し、増資で得た資金で静岡県御殿場市に製麺工場を建設する。…(以下略)

 急速な店舗展開や工場建設には巨額の資金が必要になるため、銀行借り入れより大きな資金が調達できる「株式上場」を目指したのですが、残念ながら実現直前で思わぬアクシデントがあって、頓挫してしまいました。

(11月7日)

はなまる上場延期 東証マザーズ 来年にずれ込み

 セルフうどんチェーンを展開する「はなまる」(高松市)は6日、19日に予定していた東京証券取引所マザーズへの上場を延期すると発表した。主幹事証券の日興シティグループ証券から「引受審査の過程で新たに確認すべき事項が見つかった」との申し出があったためで、上場時期は来年にずれ込む見通し。…(以下略)

 その後「はなまる」は上場することなく、翌年に「吉野家」と資本業務提携を行い、新体制で事業を大きく拡大していくことになりました。

「めんめ家」と「こんぴらや」も県外FC展開を開始

 続いて、新たに「めんめ家」と「こんぴらや」が相次いで県外へのセルフうどんのFC展開を開始しました。

(5月14日)

東京・新宿に「めんめ家」1号店今日オープン 高松の菓子卸、セルフうどん全国展開へ

 
 菓子卸の「喜田」(高松市今新町)が、セルフ方式の讃岐うどん店「めんめ家」の全国展開に進出する。2月に子会社のディ・ワークス(高松市今新町)を設立、14日に同社直営の第1号店を東京・新宿の高田馬場にオープンする。フランチャイズ形式での全国展開を目指しており…(中略)…3年間で100店の開業を目標に「本質的なうまさを追求し、着実に事業を展開していきたい」と意気込んでいる。

 うどんはかけ、ぶっかけ、釜揚げなどの定番やオリジナル計8種類。季節メニューも準備している。かけ小は100円。麺は県内の協力工場から供給、だしはいりこ風味。自由に選べる楽しさが人気のてんぷらなどのトッピングは、店内で調理する。高田馬場店は店舗面積約80平方メートル、座席数は40。1日の来客1000人、月商1200万円を見込んでいる。年中無休で、営業時間は午前10時から午後10時まで。

(7月10日)

こんぴらや 年内に県外36店出店 セルフうどん競争加熱へ

 県内で製麺・卸やセルフうどんを展開する「こんぴらや」(琴平町)が、7月中旬の大阪・寝屋川店を皮切りに県外出店を加速させる。FC店も含めて年内に36店をオープン。県内に本社を置くセルフうどんチェーンの県外進出は5番目で、県内企業同士の競争が一層過熱しそうだ。出店スピードを早めるため、滝社長が知人らに出資を募り、4月に運営会社「こんぴらやフードシステム」を設立。店舗の選定や店長・スタッフの研修などの準備を進めてきた。

 県外の1号店は、17日にオープンする寝屋川店。店舗面積は約300平方メートル、客席数120席。うどん小1杯が200円程度からで、店内は従来のセルフ店よりやや質感を高めた意匠とする。8月以降は関西を中心に東京、神奈川、新潟などに相次いで出店。年内に直営13、FC23の計36店の開店を予定している。いずれも県内の店舗と同じセルフ方式で、麺は琴平町の工場から直送する。…(以下略)

 これで、県外進出を開始したセルフうどんチェーン店は一気に「めりけんや」「はなまる」「さぬき小町うどん」「めんめ家」「こんぴらや」の5つになりました。いずれも麺は「県内で生産して全国各店に送り込む」というスタイルです。

 そして、県内の単店舗でも、首都圏進出が始まりました。

「五右衛門」「東京麺通団」「将八」が首都圏進出

 まず、カレーうどんの人気店「五右衛門」が、横浜の「カレーミュージアム」に出店することになりました。

(3月20日)

高松の「讃岐五右衛門」、横浜カレーミュージアムに出店 カレーうどんで”勝負”

 高松市古馬場の人気うどん店「讃岐五右衛門」が、20日にリニューアルオープンする「横浜カレーミュージアム」(横浜市中区伊勢佐木町)に出店する。…(中略)…カレーミュージアムは2001年1月、同所に開業した人気のフードテーマパーク。今回、「スパイスアドベンチャー(華麗なる冒険)」をテーマに改装した。大正時代の港町をイメージした館内に、札幌のスープカレーや福岡・博多のやきカレーなど全国の名店と創作料理の店、合わせて13店舗が集まった。カレーライスに限らず、香辛料が効いた多彩な料理の食べ歩きが楽しめる。

 同店は粉などの素材は香川から直送し、吟味を重ねた水で木村店主が麺を打つ本格派。ルーにかつお、昆布、かえしを加えたカレーだしとともに高松の味を再現。深町典昭同ミュージアム館長は「讃岐うどんだとカレーうどんもこれほどおいしいということをみなさんに知ってほしい。自身を持ってお薦めできる一品」と絶賛している。

 記事には「讃岐五右衛門」とありますが、高松の深夜の名店「五右衛門」はこの頃、元々の「元祖五右衛門」と分家したカレーうどんの「五右衛門」の2つになっていて、「横浜カレーミュージアム」に行ったのは後者の方。そして、「横浜カレーミュージアム」内の店名が「讃岐五右衛門」でした。

 続いて、「東京麺通団」が新宿にオープン。

(9月23日)

初の24時間営業讃岐うどん店開店 明日、東京・新宿 「製麺所型」アピール

 県内の製麺業者や大学教授らの共同出資会社が24日、東京・新宿に24時間営業の讃岐うどん店をオープンする。「製麺所型」をコンセプトに納屋風の店内で、職人が手打ちした麺をその場で味わえるセルフ式を導入。しょうゆ豆や瀬戸内の食材を使ったてんぷらなども用意している。本場の讃岐うどんが都内で24時間味わえるのは初めてという。

 運営会社は「麺通団プロダクト&マネジメント」(宇多津町)。四国学院大の田尾和俊教授や宮武讃岐製麺所(丸亀市)の福田豊社長ら約15人が資本金2000万円で、今年4月に設立した。店名は「讃岐うどん大使 東京麺通団」。立ち食いコーナーも含めて約50席を設け、メニューは釜揚げや釜卵、熱・冷かけなどの8種類。価格はかけうどんの1杯290円から。トッピングには、ちくわやゲソ天など香川らしい食材を用意。地酒もそろえ、夕方からは居酒屋風にする。…(以下略)

 筆者の名前が出ちゃったので「麺通団が東京にうどん店を出した」とよく言われましたが、実際は県内で「いきいきうどん」を展開する宮武讃岐製麺所の福田社長が仲間を集めて出店計画を立てたものです。その過程で福田社長からアドバイスを求められた筆者は、イベント等で大変お世話になっていたこともあって、東京事情に詳しいコラムニストの勝谷誠彦氏も引き込み、さらに「麺通団の名前を使ってもいいですよ」というサービス精神大爆発(笑)の協力をしたわけです。

 そして年末には、観音寺の有名うどん店「将八」も渋谷に出店しました。

(12月5日)

将八うどん東京進出 今日渋谷に1号店進出

「将八うどん」(高橋正一社長)が5日、東京1号店を東京都渋谷区神南一丁目にオープンする。「はなまる渋谷公園通り店」とは通りを挟んで真向かいに位置し、若者の街渋谷で、讃岐うどんブームが加熱しそうだ。

 将八の9店舗目となる渋谷店はビルの地下で、掘りごたつ、テーブル、カウンター合わせて61席。テーブルなどに木目を生かし温かい雰囲気を醸し出す。入り口には「讃岐うどん大使」の看板が掛けられている。月商1500万円を見込む。メニューは99円のかけうどんや、しょうゆ、肉うどんなど10種類。基本的にセルフだが、定食や天ざるはテーブルまで店員が運ぶ。営業時間は午前10時から午後11時まで。夕方5時からは地酒の川鶴や居酒屋メニューを用意している。…(以下略)

 さらに、県外の業者も次々に讃岐うどんビジネスに参入してきました。

(2月8日)

東京の讃岐うどんブーム 安さとうまさで火つく 県外異業種も参入

…(前略)…巨大市場・東京への県内業者の出店攻勢を、県内外の業者が手をこまねいて見ているはずがない。すでに県外の異業種から、讃岐うどんへの参入は始まっている。県内でもレストランやカフェを展開するサンマルク(岡山市)が昨年末、都内のJR新橋駅近くに「極上手打ちうどん あっぱれ讃岐 新橋二丁目店」をオープン。…(中略)…

 全国でたこ焼きチェーン「第八蛸華丸」を展開している創商コーポレーション(東京都港区)は、JR渋谷駅新南口前に「讃岐うどん 鶴亀製麺所」をオープン。観音寺市植田町に工場を設け、麺にする前のだんご状態で店に搬入。だしや具にも県内産物を使用、店内外のディスプレーでも「香川産」をアピールしている。麺を打つ姿が見られ、打ち立ての味が楽しめのが人気で、1日の来客は700~750人。9月末までに、フランチャイズも含め13店舗を出店する計画だ。…(以下略)

 岡山の「サンマルク」が新橋にオープンした「極上手打ちうどん あっぱれ讃岐」は単独店。東京の「創商コーポレーション」が渋谷にオープンした「讃岐うどん 鶴亀製麺所」はFC展開を計画していますが、こちらは観音寺市に工場を作って「香川県内製造の讃岐うどん」を打ち出しています。これらの他にも新聞に載らなかった県外出店があったかもしれませんが、いずれにしろ平成15年(2003)は、前年に県外進出を始めた「めりけんや」「はなまる」「さぬき小町うどん」に追随して、県内外で讃岐うどんビジネスが明らかに活発化し始めた年になりました。

 では続いて、店舗展開以外の讃岐うどんビジネスの話題をいくつか。

琴平と高松に「うどんタクシー」が登場

 「うどんタクシー」が登場しました。まず先陣を切ったのは、8月に「琴平バス」のタクシー事業部が始めた「うどんタクシー」。

(8月15日)

名店、穴場巡りご案内 「プロの知識」隠し味に「うどんタクシー」今日発進 琴平の会社、専門乗務員養成

 琴平町のタクシー会社が、うどんの有名店巡りを担当する専門ドライバーを独自に養成、15日から「うどんタクシー」として営業する。観光客からの要望に応えたもので、景気の冷え込んでいる中、うどんブームが生んだ新たな需要に期待が高まっている。

 運行するのは琴平バスタクシー事業部。県内には、うどん専門店だけでも約800店あると言われ、特に中西讃には有名店が多い。しかし、公共交通機関が少なく、うどん店巡りにタクシーを利用する観光客は増えているという。このため、同社は専門知識を備えた乗務員を養成しようと、11人のドライバーを対象に、独自の筆記試験と実地テスト(同乗ガイド)を実施、6人を合格とした。合格者は14日、同社製麺事業部のうどん店でうどん打ちを体験、全教程を修了した。

 同社が特に力を入れた筆記試験は、うどんに関する歴史や麺のタイプの違い、店の特徴などといった「麺通」としての知識を問うた内容。楠木代表は「全国から来た人に、うどんの味だけでなく、知識もお土産として持って帰ってもらいたい」と話している。「うどんタクシー」は商標登録を申請している。これに合わせ、同社は金比羅宮参道口脇に情報発信を目的にした「琴平うどん駅」をオープン。各種パンフレットやコピー機を常備し、うどん行脚する観光客の接待所として提供する。県内ではスミレタクシー(坂出市)、平井タクシー(高松市)なども乗務員のうどん知識の養成のため独自の講習会を開くなどしており、うどんブームを契機に、各社ともあの手この手の知恵を絞っている。

 琴平バスはこんぴらさんの参道口のそばに「琴平うどん駅」もオープンして、うどん巡り客に積極的に対応しています。また、坂出のスミレタクシーや高松の平井タクシーも乗務員にうどん知識の講習を行っていたとのこと。そして、琴平バスの「うどんタクシー」に2カ月遅れて、高松タクシー協会も「さぬきうどんタクシー」の認定を始めました。

(10月24日)

高松タクシー協会認定「うどんタクシー」 有名店ご案内 高松タクシー協、今月末から認定

 高松タクシー協会(44社)は10月末からタクシーの乗務員を対象にしたうどん体験講習会を開催、修了者を「さぬきうどんタクシー」の運転手として認定する。タクシーは証明プレートを車両に装着して運行。県外客らに有名うどん店の案内やノウハウを教えるなどサービス向上を図る。

 「うどんタクシー」は、11月1日から4日まで開催される「スポレク香川2003」に合わせて初めて企画。全国から多くの人が訪れるのを機に、協会挙げてイメージアップに努めようと講習会を実施することになった。講習会では、うどん打ちを体験したり、ルーツなどを勉強。修了した乗務員に「高松タクシー協会認定 さぬきうどんタクシー」の文字を記したプレートを贈る。タクシーは利用者に見えるよう車両の左側後部ドアに表示。うどんの有名店を記載したパンフレットなども備えるという。…(中略)…事業者単位では、すでに琴平や高松などのタクシー会社が独自で専門ドライバーを養成して営業を展開している。

 琴平バスの「さぬきうどんタクシー」はすでに商標登録申請を行っていましたが、高松タクシー協会の方は「さぬきうどんタクシー」という名称で、認定タクシーにプレートを貼るというスタイル。ちょっとネーミングが紛らわしいのですが(笑)、うまく棲み分けできたのでしょうか。

JR四国が「讃岐うどん巡り企画」を増発

 「讃岐うどん巡り」を盛り込んだ旅行商品が増える中、JR四国の「うどん巡り企画」の記事が2本載っていました。まずは、JR四国と琴電のタイアップ企画。

(1月14日)

列車でうどんの味巡り JR四国と琴電 共通切符を使い、来月から探検ウオーク

 JR四国は、高松琴平電気鉄道(高松市)との共通切符を活用した「さぬきうどん探検くるり~んウオーク」を2月から開催する。同社社員が「うどん案内人」となり、JRと琴電沿線の人気うどん店を列車と徒歩で巡る。JR高松駅か琴電高松築港駅を出発地点とする3コース。1日乗り降り自由の共通切符「くるり~んきっぷ」を活用し、4つの駅から徒歩約1キロ以内にある人気うどん店を食べ歩く。時間は3コースとも午前9時出発、午後5時ごろ高松着の予定。実施日は2月1、8、22日と3月1、8、15日の計6回。各コース2回ずつで、1回の定員は30人。…(以下略)

 「讃岐うどん巡りブーム」を牽引する“穴場製麺所型うどん店”の多くはJRや琴電、路線バスといった公共交通機関では行きにくい場所にあるため、讃岐うどん巡りにはマイカーやレンタカーが最適なのですが、この「さぬきうどん探検くるり~んウオーク」は「駅周辺のうどん店を巡る」という、“両社の連携ありき”の企画。おそらく超人気製麺所型店は外れていたのではないかと思われますが、結果はどうだったのでしょう。

 一方、マイカーやレンタカーの自由度には敵いませんが、運転免許を持っていない人の「穴場名店を巡りたい」というニーズに対応したのが、バスによる人気店巡り。JR四国の「さぬきうどん探検バス」はなかなか人気のようで、ついに定期刊行路線に“昇格”しました。

(5月3日)

JR四国、うどん探検を定期路線で本格運行へ 7月から土曜中心に 県外観光客から強い要望

 JR四国は、昨年9月から実施している人気のうどんツアー「さぬきうどん探検バス」を定期観光路線として本格運行する。時刻表への表示が可能となることなどから、販売エリアの拡大につなげるのが狙い。…(中略)…

 うどんツアーはこれまで計26本運行し、岡山や京阪神を中心に延べ約1050人が利用。毎回ほぼ満席状態で、残り8回分も数席しか残っておらず、好評を得ている。本格運行は企画第3弾として、7月18日から12月20日まで土曜日を中心に実施する予定。県外客らから要望の強い超人気店を巡る平日コースを正式に取り入れたのが特徴で、第2弾に比べ3コース多い計8コースを設定。運転本数は、第2弾の倍となる計50本を計画している。…(以下略)

旅行業界の「うどん関連ツアー」も好調、香川県の観光客入込数も4年振りに上昇

 こうした動きについて、関連業界の状況がいくつか紹介されていました。

(7月22日)

今年の夏は四国が熱い うどんブームで旅行大人気 代理店も便乗企画

 全国的な讃岐うどんブームと、新型肺炎(SARS)の影響による海外から国内への旅行先シフトを背景に、県内のうどん屋巡りなど四国への旅行が人気を集めている。…(中略)…県内の宿泊施設も好感触を得ているようで、琴平町内のホテルでは「県内のうどん屋の東京進出を機に本場の味を求めにやって来る人も出てきた」という。それを裏付けるのは、ガイドブックなど関連書籍の売れ行きが好調なこと。全国最大級の売場面積を誇るジュンク堂書店大阪本店によると、ガイドブックとともに「四国方面のドライブマップがよく売れている」と話している。

 一方、四国への旅行を申し込んだ人数は、JTBによると、首都圏からが7月出発で43%増、8月41%増、9月31%増と軒並み前年をオーバー。西日本から出発する人も7~9月で約20%増えている。日本旅行では、京阪神から中四国方面への旅行者は7~9月で36%増、近畿日本ツーリストも7~8月で16%増となっている。JTBは県内のうどん屋134店の場所を記した「食べ歩きMAP」を1万5000部作成して西日本の支店に備え付けたり、近畿日本ツーリストは琴平地区のうどん屋を対象に「うどん1杯無料券」を盛り込んだツアーを企画。日本旅行は「オーダーメイドのプランには、うどん屋巡りのリクエストが多い」と話している。…(以下略)

 讃岐うどん巡りブームで「四国本面のドライブマップがよく売れ」、JTBや日本旅行、近畿日本ツーリストも、首都圏や京阪神から四国への旅行客が前年比16~43%増えているとのこと。この頃は1990年頃のバブル崩壊に始まる「失われた20年」の真っ只中で、景気は長い低迷状態。若者は「就職氷河期」に見舞われ、大局的にはテンションの低い時代でしたが、小局的には間違いなく「讃岐うどんバブル」が勃発しています。

 そんな追い風も受けて、県の観光協会が「香川県の観光客入込数が4年振りに上向いた」と発表しました。

(7月13日)

2002年の県内への観光客数、4年ぶり増加 「うどんブーム」で自動車利用目立つ

 2002年に県内を訪れた観光入り込み客数は737万8000人で、前年比1.3%増となったことが県観光協会の「観光客動態調査」で分かった。県内の年内観光客数が上向くのは4年ぶり。利用交通手段では自動車の伸びが顕著で、同協会は「『うどんブーム』に乗ってマイカーやバスでの来県者が増えたのでは」と分析している。…(中略)…県観光協会は「うどんブームに支えられて持ち直した格好だが、全体の伸びはわずか。2003年はSARS問題による風評被害が避けられない」とした上で、「秋の全国スポーツ・レクリエーション祭に向けて観光客呼び込みに努めたい」と話している。

 香川県の観光客入込数の推移は本稿の「讃岐うどんの謎を追え/vol.18」にデータと分析を載せていますが、1988年の瀬戸大橋開通以降、「こんぴら」「屋島」「栗林公園」「小豆島」の4大観光地の入込数がどんどん減少していく中、讃岐うどん巡り客がそれをカバーしつつ踏ん張ってきて、2002年についに4大観光地の減少を上回るまでになったというのが筆者の推測です。

毎日新聞と朝日新聞が「讃岐うどんブーム」をコラムで紹介

 併せて、4月と7月に毎日新聞と朝日新聞の全国版が相次いで「讃岐うどんブーム」を概観する記事を掲載しました。

(4月21日)毎日新聞

コラム「余録」

 讃岐うどんがブームだ。東京や大阪でも、半セルフサービスの店が次々に進出している。本場の香川県では、100円から300円のうどんを食べるために、県外客が列を作っている。その仕掛け人の元タウン誌編集長、田尾和俊さんが4月、地元の四国学院大学教授になった。ブームを起こしたキーワードは「楽しい」と「怪しい」だったと、体験談も交えて持論を展開するはずだ。

 うどん屋紹介の連載を若者向けタウン誌で始めたのは89年だった。「香川はうどんのテーマパーク」と位置づけた。問題は「どう紹介したら若者が動くのか」という切り口だった。考え出したのは、うどんをレジャーとして演出することだった。豪華なうどん店、観光地のうどん店は外した。その代わり、田んぼ道の先にある農家の納屋のような店、看板も出していないような怪しい店を探し出した。食べる楽しさはもちろんだが、わかりにくい場所が多いので、探検する楽しさも重視した。記事には写真を付けなかった。読者に先入観を植え付けないためだ。地図はわざと簡略にした。迷い、人に聞き、やっと見つけた喜びを感じてもらおうと。単行本『恐るべきさぬきうどん』も5巻まで出て、埋もれていたたくさんのうどん屋ににぎわいが出た。脚光を浴びたのは、家族経営の小さな店がほとんどだ。

 不況が長引いている。帝国データバンクが発表した02年度の倒産は1万9000件に迫る。体力のない中小、零細企業もあえいでいる。苦境を乗り切るためには、客を呼び寄せ、需要を喚起することが欠かせない。ちょっとした切り口とプロモーション次第で成功すると、讃岐うどんの例が示している。

 毎日新聞のコラムは、「讃岐うどんブームは、長期不況の中でも切り口とプロモーション次第で苦境を乗り切れるという実例だ」という指摘をしていました。

(7月19日)朝日新聞

連載「オトナの総合学習」…うどん巡礼

 「うどん巡礼」と呼ばれる現象が讃岐うどんの地、香川で続いている。1日何軒も回る食べ歩きの旅だ。ブームになって数年経つが、本州から繰り返し訪れる人も少なくない。なぜ、人はうどんのために何度も海を渡るのか。

 週末午前9時過ぎ、大型レンタカーでやってきた岐阜のOL7人組が、坂出市郊外のうどん店「がもう」で1杯100円のうどんをすする。「この味は絶対、岐阜じゃ食べられない」。夜行バスで午前5時半に着き、ここが2軒目。浜松、福岡、大阪…駐車場は県外ナンバーが目立つ。

 「単なる食事でなく、レジャーになっている」。地元タウン誌の元編集長で四国学院大学教授の田尾和俊さん(47)は語る。県内のうどん店は700店を超えるが、食べ歩きブームで脚光を浴びたのは、食堂やスーパーなどにうどん玉を卸す製麺所から出発した小さな店だ。「1人当たりのうどん消費量が推計で全国平均の7倍」(北川博敏・香川短大学長)という需要に支えられ、自宅の物置などで営業する家内工業の店が残る。

 食品会社の地元支社などが企画したスタンプラリー「讃岐饂飩巡礼八十八箇所」の達成者は過去3回で延べ687人に上り、県外者も2割を占める。ファストフード店風のうどん店を27都道府県に87店展開する「はなまる」の前田英仁社長(41)は「ウチとは対極的。店の立地も含めて非日常の体験を求めているのでは」と見る。…(以下略)

 朝日新聞は「うどん巡礼」というレジャーを紹介していましたが、毎日新聞も朝日新聞も「『恐るべきさぬきうどん』の“怪しい製麺所型うどん店探訪プロモーション”が発端でここまでのブームに発展した」という、讃岐うどんブームの本質を改めてなぞっていました。

県が「観光交流局」を新設、「めん喰らう香川」事業を開始する

 続いて、行政の動きです。

(2月24日)

にぎわい創出 うどんで香川をPR

 (前略)…予算項目には、真鍋知事の鼻息の荒さが伝わってくる事業がズラリ。力の入れ方は、4月からの組織改編を見ても分かる。総合的な視点から観光振興を図るため、商工労働部内に「観光交流局」を新設、単発的だった施策を一元化する。…(中略)…

 核に据えるのは、やはり讃岐うどん。「めん喰(く)らう香川」事業と題して全国に情報を発信。「讃岐イコール香川県」の認知度アップを狙い、入り込み客の増加を図る。首都圏を中心としたうどん店にポスターを掲げたり、関西圏でのテレビ放送を予定。「さぬき大使館」に認定した飲食店の協力も得ながら効果を高める。愛媛との共同アンテナショップ「せとうち旬菜館」は3月25日、東京・新橋にオープン。先の知事会談では「ジャコ天入り讃岐うどんを提供する(?)」話が出るなど、売り込み作戦を着々と練っている。…(以下略)

 県に「観光交流局」が新設され、さっそく「讃岐うどん」をテーマにしたポスターやテレビ番組を制作しました。観光PRの事業名も、うどんにちなんだ「めん喰らう香川」というものになりましたが、どうでしょう(笑)。

「さぬきの夢2000」のマーケティングプロジェクト検討会が発足し、「さぬきの夢2000こだわり店」の認証開始

 「さぬきの夢2000」が正式に品種登録され、いろんなマーケティング活動が始まりました。

(3月27日)

「さぬきの夢2000」品種登録(農水省) 出願から2年半の短期間で 県内穀物類は初

 県が讃岐うどんに適した新種として品種改良に成功した小麦「さぬきの夢2000」について、農林水産省は26日付で品種登録した。新品種の登録には通常3~4年かかるが、2000年9月の出願から2年半の短期間で登録された。…(以下略)

(6月29日)

「さぬきの夢2000」ブランド強化へあの手この手 プロジェクト検討会が発足

 うどん用に開発された小麦「さぬきの夢2000」のブランド力を強化しようと、県が中心となった「マーケティングプロジェクト検討会」が発足した。…(中略)…これまで商品や品種開発を検討してきた製麺業者や製粉団体の代表らを加えた委員15人が出席した。

 県は本年度、作付面積が増え、販売量が前年の約5倍となる2900トンが見込まれる一方、うどん用小麦の5%に満たないことを報告。1月に行った業者アンケートで、香りと味についてはオーストラリア産を上回るものの、65%が「扱いにくい」と答えていることも明かした。…(以下略)

(10月3日)

「さぬきの夢2000」にこだわり 100%使用うどん店、県が認証

 うどん用県産小麦「さぬきの夢2000」を普及啓発する県は2日、ブランド化と消費拡大を図るため、年間を通じて100%使用するうどん店を「さぬきの夢2000こだわり店」(仮称)として認証することを明らかにした。また、2003年分の新粉が本格的に出回る時期をとらえ、10月20日から来年1月12日まで、「新麦さぬきの夢2000フェア」と銘打って、県民や県外観光客を対象に、夢2000のさぬきうどん提供店を巡る「さぬきの夢ラリー」を開催する。…(以下略)

 「さぬきの夢2000」を売るためのマーケティング戦略の入口は、
①いかにして、うどん店に「さぬきの夢2000」を選んでもらうか。
②いかにして、消費者に「さぬきの夢2000」を使ったうどんを選んでもらうか。
の2点で、消費者に選んでもらえればうどん店の扱いも増えますから、戦略の優先順位は当然②の方になりますが、果たして「さぬきの夢2000こだわり店の認証」と「さぬきの夢ラリー」がそこにどれほど有効なのか、結果を待ちましょう。

丸亀高等技術学校にも「さぬきうどん科」ができる

 前年に高松高等技術学校に設置されて20人の卒業生を出した「さぬきうどん科」が、丸亀高等技術学校にも開校しました。

(7月11日)

経営手法学びブーム拡大へ 丸亀高技に「うどん科」

 うどん経営のノウハウなどを学んでもらおうと、丸亀高等技術学校(丸亀市)は8月1日から、職業訓練の一環として「さぬきうどん科」をスタートする。高松高等技術学校では昨年1月から開講、好評を博しているが、うどんの本場中の本場・中西讃でも始まることで、うどんブームの底辺が広がりそうだ。期間は8月1日から10月8日までの午前9時半~午後4時で、訓練は「さぬき麺機」(高瀬町)に委託する。…(以下略)

 これまで讃岐うどん店を開業するには「店で修業を積んで独立開業する」という方法が一般的でしたが、そこに「学校で学んで独立開業する」という選択肢が整ってきました。ちなみに、「どちらがよりクオリティの高いうどん店を作れるのか?」という下世話な疑問(笑)については、筆者の食べ歩いた感想では「人による」、つまり「どこで習ったか」より「どれだけ能力と向上心があるか」によるという分析です。

静岡県富士宮市で「恐るべき讃岐うどんVS底知れぬ富士宮やきそば」の対決イベント開催

 続いて、この年に行われたうどん関連イベントです。

 まず、1月に静岡県富士宮市で「恐るべき讃岐うどんVS底知れぬ富士宮やきそば」という対決イベントが開催され、シンポジウムにはコラムニストの勝谷誠彦、麺通団団長の筆者、富士宮やきそば学会会長の渡辺英彦氏の3人が出演。実演対決では香川から宮武讃岐製麺所の福田社長が材料と機材を持ち込んで奮戦し、一連のイベントの模様は静岡ローカルのテレビや新聞でかなり報道されたのですが、香川では全く扱われませんでした(笑)。

変わり種うどんを集めた「地域自慢の讃岐うどん大集合!」開催

 この年の四国新聞に載っていたうどんイベントは、恒例の丸亀お城まつりと高松まつりの大食いイベントの他には2つだけでした。まず1つ目は、坂出で行われた「地域自慢の讃岐うどん大集合!」。

(6月8日)

天狗、ヤーコン、ワイン… 個性派うどん大集合(坂出)

 個性派の讃岐うどんを集めたイベント「地域自慢の讃岐うどん大集合!」(香川テレビ放送網主催)が7日、坂出市番の州の瀬戸大橋記念公園マリンドームで開かれた。同イベントは、讃岐うどんブームに沸く県内でもあまり知られていない地域それぞれの味わいを紹介しようと企画。さぬき市のしっぽくうどんをはじめ、坂出市の天狗うどん、満濃町のヤーコンうどんなど、地元の主婦らが心を込めて作る6種が集合した。…(中略)…さぬきワインを練り込んだ上品なピンク色の「ワイン入りうどん」には、女性から「きれい」との声が上がっていた。…(以下略)

 前年の新聞に「うどんめし」「ワイン入りさぬきうどん」「ヤーコンうどん」「モロヘイヤうどん」「もち麦うどん」といったアイデアうどんがたくさん出ていましたが(「平成14年」参照)、同じようなことに気がついたと思われる中讃のケーブルテレビ局「香川テレビ放送網(KBN)」が、6種類の変わり種うどんを集めたイベントを開催しました(記事で確認できるのは「さぬき市しっぽくうどん」「天狗うどん」「ヤーコンうどん」「ワイン入りうどん」の4種)。

「讃岐饂飩巡礼八十八箇所」企画が全国の広告大賞を受賞

 続いて、「讃岐饂飩巡礼八十八箇所」のうどんラリー企画が、全国の広告大賞を受賞してしまいました。

(4月22日)

うどん企画で広告大賞 県内店ラリー「讃岐饂飩巡礼八十八箇所」、中四国で初受賞 地域特性活かし観光振興

 全国の広告主やマスメディア、広告会社などで構成する全日本広告連盟は21日、理事会を開き、第11回広告大賞に香川広告協会推薦の「讃岐饂飩巡礼八十八箇所」を選んだ。中四国での受賞は初。…(中略)…

 受賞者は、讃岐饂飩巡礼八十八箇所実行委員会(キリンビール香川支社、味の素四国支店、ホットカプセル、セーラー広告で組織)。企画内容は、県内のうどん店88店を半年間で巡るスタンプラリーで、全店を制覇した達成者パーティーを開催。香川ならではの地域特性を活かし、さらに観光振興にも貢献したことが評価された。同企画は2000年から実施しており、達成者は年々増加。昨年は讃岐うどんブームも重なり、約450人が全店制覇を成し遂げた。…(以下略)

 そして、この年で4回目を迎えた同企画の達成者パーティーが2年連続、新聞で紹介されました。

(12月21日)

「讃岐饂飩巡礼八十八箇所」 過去最高455人「結願」 高松でパーティー

 「讃岐饂飩巡礼八十八箇所」の達成者パーティーが20日、高松市福岡町二丁目の香川厚生年金会館であった。今回、「結願」したのは過去最高の455人。個性豊かな店でのユニークな体験談などで盛り上がった。

 巡礼は、讃岐うどんをもっとPRしようと、県内のうどん好きの麺通団メンバーらが発案し、今年で4回目。過去3回に登場しなかった県内の88店を対象に4月から6ヶ月間、スタンプラリー方式で実施した。今回の達成者のうち、県外組は茨城から長崎までの108人。達成者は年々増加しており、昨年より33人多かった。パーティには達成者をはじめ、うどん店の主人や特別ゲストの川北副知事ら約450人が出席。変わり種のうどんを食べたり、ビールを飲むなどして大いに楽しんでいた。

 「讃岐饂飩巡礼八十八箇所」は筆者の発行していたタウン誌ごとき(笑)のうどんラリー企画ですが、キリンビールと味の素という大手企業がスポンサーになって全国の讃岐うどんファンがたくさん参加し、達成者パーティーには県のお偉方まで出席いただけるようになって、新聞も取材に来るようになったというわけです。ちなみにこの企画は、筆者がタウン誌の会社を退職したため、この年が最終回となりました。

琴平町が「うどん屋発祥の地」を打ち出す

 最後に、その他のうどん関連記事を時系列順にいくつか。まず、琴平町が「うどん屋発祥の地」を打ち出しました。

(1月8日)

「うどん屋」発祥の地PR 11日から「こんぴら温泉まつり」

 第4回こんぴら温泉まつりが11日から9日間、こんぴら温泉郷で開催される。期間中は宿泊・入浴料の大幅割引サービス、多彩なイベントなどで観光客を出迎える。また、この機会に「うどん屋」発祥の地・琴平町をアピールする。

 ブームの讃岐うどん。発祥地には諸説あるが、生業としての「うどん屋」は、約300年前に描かれた金刀比羅宮所蔵の金毘羅祭礼図屏風に登場する。屏風に描かれた参拝客らは、讃岐国のうどん屋の評判を全国に広め、やがて各地に店が誕生したと想像できる。この記録をもとに、期間中うどん屋の成り立ちを検証するイベントや展示も計画、今後は町をあげて「うどん屋」発祥の地をPRしていく。…(以下略)

 新聞によると、香川県で「讃岐うどん発祥の地」を最初に謳い始めたのは琴平町ですが(「昭和47年」参照)、その後、琴平町がうかうかしている間(?)に綾南町(現綾川町)が「智泉大徳」を持ち出して「讃岐うどん発祥の地」をかっさらっていきました(「平成10年」参照)。それに対して琴平町は改めて「発祥の地」を奪い返す動きに出るのかと思いきや、「うどん屋発祥の地」という“奇手”を放ったわけです。「うどん屋発祥の地をPRしていく」とありますが、今日あまり認知されていないのは、もうやめたのでしょうか。

「山田家」の社長が『さぬきうどんに賭ける』を出版

 庵治の名店「山田家」の代表取締役・山田潔さんが、自身の讃岐うどんに関するノウハウ等を詰め込んだ単行本『さぬきうどんに賭ける』を出版しました。

(4月12日)

うどん本陣山田家・山田潔さん 『さぬきうどんに賭ける』出版
独立自営への応援歌 生きたアドバイスを満載

 全国で大ブームを巻き起こしている讃岐うどん。うどん店紹介のガイドブックがベストセラーとなる中、独立自営を夢見る人たちへのアドバイスを詰め込んだ『さぬきうどんに賭ける』が全国出版された。執筆者は、牟礼町のうどん本陣山田家の山田潔代表取締役(59)。…(中略)…山田さん自身、24年前に「山田家」を開業。親類を説得し、15代続いた実家の屋敷をうどん店として開放。「釜ぶっかけ」などのメニューや日本初のインターネット販売などを次々実践し、ブーム以前から県内外のうどん通に知られる店へと大きく育てた。…(中略)…実際に山田家で修業を積み、独立した人は約20人。4月中には韓国でも1人が開業を予定している・…(以下略)

 ここまで、讃岐うどんを題材にした書籍を出版した香川県人は、山田竹系さん(郷土作家)、上原富士男さん(放送局ディレクター)、筆者(地方出版社編集長・社長)といったうどん業界外の著者ばかりでしたが、初めて、うどん業界の著者が出ました。

麺通団団長、第1回「香川21世紀大賞」を受賞

 この年に「香川21世紀大賞」が創設され、不肖筆者が選ばれることになってしまいました。

(4月15日)

第1回「香川21世紀大賞」 何森さん、近藤さん、田尾さん

 県のイメージアップやにぎわい作りに貢献した話題の人の顕彰を目的に、県は本年度、「かがわ21世紀大賞」を新設した。第1回の受賞者には、希少糖研究の第一人者の何森健氏(60・香川大農学部教授)、県産野菜の販路拡大に貢献した近藤隆氏(53・農業)、全国的な讃岐うどんブームを起こした田尾和俊氏(47・四国学院大教授)を選出。…(以下略)

 後に関係者から「香川21世紀大賞」は「空前の讃岐うどんブームを何かの形で表彰したい」という話から創設されたと聞きましたが、その真偽の程はさておき(笑)、讃岐うどんブームが香川県にとっても非常に大きな出来事であったことが改めて示されたと言えます。

「日本うどん学会」が発足

 ブームに乗って、今度は「日本うどん学会」なるものが発足しました。

(6月19日)

日本うどん学会が発足 地理、歴史、経営状況など 舌と頭で楽しむ 年1回は全国大会

 ブームを巻き起こしている讃岐うどんを学問的に解き明かす「日本うどん学会」(会長・三宅耕三香川短大教授)が発足した。焼きそばやラーメンなどの学会は存在するが、うどんに関する学会は初めて。舌に加えて頭でも楽しめるようになり、うどんブームに拍車をかけそうだ。三宅会長の他、うどんブームの火付け役として知られる田尾和俊・四国学院大学教授、製麺業者ら、うどんに関心の高い県内外の13人が発起人。さぬきうどん研究会(真部正敏会長)が主に農学的にアプローチしているのに対し、人文学・社会学的にうどんの真実に迫るという。

 具体的には、うどんツアーなどを重ねながら、地理や歴史、製法、食文化、うどん店の経営状況、発祥などについて研究する。讃岐うどんに限らず、秋田県の稲庭うどん、三重県の伊勢うどん、愛知県のきしめんなどにも対象を広げる考え。年1回は全国大会を開く。…(以下略)

 発起人に筆者の名前がありますが、筆者は頼まれて名前を連ねた程度の関わりで(コラムニストの勝谷誠彦氏も名前を貸していました)、「讃岐うどんで遊ぶ」というスタンスの麺通団は学術的なアプローチにどうも馴染まなかったため(笑)、筆者も勝谷氏も後に退会しました。

高松冬のまつり実行委員会が「さぬきうどんがもっとウマくなるCD」を制作

 最後は“イロモノ”を一つ(笑)。

(12月1日)

うどんPRへCD完成 ウマさの極意を歌で聴く(高松冬のまつり実行委) 知事、市長もセリフで参加

 全国的なうどんブームを生かし県内への観光客誘致を図ろうと、高松冬のまつり実行委員会が「さぬきうどんがもっとウマくなるCD」を制作した。作曲は、一青窈さんのヒット曲「もらい泣き」を手掛けた溝渕大智さん(高松市出身)。…(中略)…

 子供から大人までが歌って踊れるというポップス「さぬきピッピUP」、若者向けのラップ「湯気ユーゲッチュルさぬきうどん」の2曲と各カラオケバージョンを収録しており…(中略)…ボーカルは高松市出身の双子デュオ「Rococo」が担当。増田高松市長や真鍋知事もそれぞれ「うどんにあげたい市民栄誉賞/市長の増田が表彰しマスダ」「さぬきの味大好きです/ぶっかけ知事の真鍋です」などのユニークなセリフで参加し、うどんのPRに一役買っている。…(以下略)

 ポップスの「さぬきピッピUP」とラップの「湯気ユーゲッチュルさぬきうどん」に市長と知事が恥ずかしいセリフで入っているとは、「お宝CD」かもしれません(笑)。

オープン広告が好調に推移

 うどん関連広告は120本で、2年連続100本を越え、オープン広告も2年連続7本載っていました。業界のビジネスマインドは「県外へのチェーン店進出」だけでなく、県内の新店オープンにも明らかに波及してきているようです。

<県内うどん店>
【高松市】

「味芳」(高松市木太町)………………8本 9月24日オープン
「はすい亭」(高松市番町他)…………7本
「かな泉」(高松市大工町他)…………5本
「愉楽家」(高松市林町)………………4本
「こんぴらや」(高松市林町他)………3本
「さぬき麺業」(高松市松並町)………3本
「元祖五右衛門」(高松市古馬場町)…2本
「中北」(高松市勅使町)………………2本
「うどん棒」(高松市亀井町)…………1本
「田舎」(高松市田町)…………………1本
「川福」(高松市寿町)…………………1本
「さぬきや」(高松市塩上町)…………1本
「丸川製麺」(高松市中新町)…………1本
「松下製麺所」(高松市中野町)………1本
「上原製麺所」(高松市栗林町)………1本
「香力」(高松市西ハゼ町)……………1本 4月18日オープン
「はまかいどう」(高松市西町)………1本
「しんせい」(高松市新田町)…………1本
「さぬき小町うどん」(高松市春日町)1本 3月15日春日店オープン
「まるいち」(高松市林町)……………1本 3月15日高松林店オープン
「麺め家」(高松市松縄町)……………1本 8月2日オープン
「てら屋」(高松市檀紙町)……………1本
「浅田屋」(高松市香西東町)…………1本
「北山うどん」(高松市鬼無町)………1本
「ヨコクラうどん」(高松市鬼無町)…1本

【東讃】

「郷屋敷」(牟礼町)……………………11本
「吉本食品」(大内町)…………………4本
「寒川」(三木町)………………………2本
「山賊村」(東かがわ市西山)…………1本
「入谷製麺」(さぬき市長尾)…………1本

【中讃】

「こんぴらや」(琴平町)………………3本
「番屋本店」(坂出市林田町)…………2本
「一屋」(丸亀市三条町)………………2本
「いきいきうどん」(坂出市京町)……1本
「山下うどん」(坂出市加茂町)………1本
「山下うどん」(坂出市加茂町)………1本
「日の出製麺所」(坂出市富士見町)…1本
「まごころ」(丸亀市蓬莱町)…………1本
「百こ萬」(丸亀市田村町)……………1本
「飯野屋」(丸亀市飯野町)……………1本
「山下うどん」(善通寺市与北町)……1本
「塩がま屋」(宇多津町)………………1本
「綾南町うどん会館」(綾南町)………1本
「なかむら」(飯山町)…………………1本
「丸幸」(飯山町)………………………1本 10月22日オープン
「まえば」(綾歌町)……………………1本
「かりん亭」(満濃町)…………………1本

【西讃】

「将八」(観音寺市他)…………………2本
「渡辺」(高瀬町)………………………1本

【島嶼部】

「花暦」(池田町)………………………1本 11月30日オープン

【県外うどん店】

さぬきめん坊(京都市中京区)…………1本

<県内製麺会社>

「石丸製麺」(香南町)…………………13本
「日糧」(詫間町)………………………3本
「大庄屋」(琴平町)……………………2本
「木下製麺」(さぬき市寒川町)………1本
「藤井製麺」(三木町)…………………1本
「大喜多製粉所」(宇多津町)…………1本

<その他うどん業界>

「香川県生麺事業協同組合」……………3本

「味芳」(高松市木太町)…9月24日オープン

H15広告・味芳オープン

「香力」(高松市西ハゼ町)…4月18日オープン

H15広告・香力オープン

「さぬき小町うどん」(高松市春日町)…3月15日春日店オープン

H15広告・小町うどんオープン

「まるいち」(高松市林町)…3月15日高松林店オープン

H15広告・まるいちオープン

「麺め家」(高松市松縄町)…8月2日オープン

H15広告・麺め家オープン

「丸幸」(飯山町)…10月22日オープン

H15広告・丸幸オープン

「花暦」(池田町)…11月30日オープン

H15広告・花暦オープン

(平成016年に続く)

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